じつは、先月いっぱいまでインターネット上に広告を出してました。
googleリスティング広告というものです。
googleさんに広告費を払って、「相続」「税理士」「相談」などのキーワードで検索した際に自分のホームページが上位表示されるようにするものです。
GW10連休をほぼ使い、広告用のランディングページ(縦長の1ページもの)を作りこんで、自信満々にはじめたのでした。
よし、これでお客様からの問い合わせがばんばん来るはず、と意気込んでおりました。
なんですが、、
結果は、、、、、まったく成果なし
また詳細を別でブログ記事にしたいと思いますが、先日、さらに泣きっ面にハチのできごとがありましたので、そのネタをさきに書こうかなと。
表題のとおり、まったくの事実無根のクレームがきたのです。
当初来たメールの内容
平日の18時前くらい、今日はもう帰ろうかな、と思っていたところでした。
HPのお問い合わせメールが来て、ウキウキしながら開けたところ、、、
梅田中央税理士事務所 Web広告担当者さま
お世話になっております。このたびは、突然のお問い合わせを失礼いたします。F税理士法人でWebを担当しております○○と申します。
先日、Googleリスティング広告における指名系キーワードのオークション分析を行ったところ、当事務所の商号である「F税理士法人」「株式会社F」、および左記両事務所の総称である「Fグループ」について、御社のサイト(https://tsukamoto-umedachuo.com/)がキーワードとして購入されていることが確認できました。
このような形をお取りいただきますと、何らかの形で弊社のことを知ったユーザーが、弊社の事務所名をGoogleで検索した際、御社サイトのリスティング広告が弊社サイトよりも上位表示される形となり、誤ってクリックしかねません。
このような運用は弊社にとってはたいへん遺憾なものであり、かつ企業倫理にもとるものではないかと思われますので、即刻、お止めください。恐れ入りますが、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
とな。
F税理士法人というのは、相続税を専門にしている大手事務所さまです。
そんな会社から直にメールがくるとは。
Web担当者が代表税理士だとは先方も思わなかったでしょう。
かの大国の秘密警察かのような断定におそれを抱き、酒を飲む
とりあえず内容は理解できなくとも、なにやらいきなり警告らしきことを言ってこられてることは、すぐにわかります。とても焦りました。
その後、この内容を理解するのに10分ほど要しました。
そして、この様に理解することができました。
広告のキーワードに同業であるうちの企業名を入れてるだろ。こっちは確認が取れてるんだからな!それされると、F税理士法人で検索した人が、お前のサイトに先に行っちゃうかも知れないだろ、このどろぼう猫が!!
と。
すこし調べたところ、特にキーワードに企業名を入れたりすること自体google広告の禁止事項というわけでは無いそうです。正直、そんな方法があるのか、とその時に初めてわかりました。
大事なことなのであらためて言いますが、全くの事実無根のクレームです。
同業者さまの企業名などは、1つたりともキーワードに入れておりません。
とにかくよく分からないまま、遺憾を覚えられ企業倫理に悖ると非難され、恐かったです。
その日は帰ってひとり、酒を呑みました。。。
返信
ずっともやもやと考えておりました。
「言葉遣いは丁寧だし、きちんと名前も名乗っておられる。きっと誠実なかたなのだろう。だが、いかんせんこの断定と断罪だ。天才に多いサイ○パスだったらどうしよう。放っておいたほうがよいのかも。いや、ダメだ、こういうことはキチッと誤解を解いておかないと、我が国のように侵略されてしまう!(?)
よし!毅然と対応しよう。」
で、このように返信をしました。翌日のお昼前です。
F税理士法人
○○さま
こんにちは。
梅田中央税理士事務所の塚本と申します。
さて、昨日いただきましたお問い合わせにつきまして、まったくの事実無根の誤認でございますので訂正したく思います。
弊事務所では確かに5月末までgoogleリスティング広告に広告を出しておりましたが、○○さまのご指摘から改めて確認しましたところ、「F税理士法人」、「株式会社F」および「Fグループ」のいずれの名称でもキーワードとして選定しておりません。
そもそも税理士事務所等の企業固有名詞はひとつも入っておりませんし、そういった運用方法があるというのも貴殿のご指摘で知りました。
貴殿におかれましては、どのような経緯で「購入が確認できました。」と断定をするにいたったのか、その根拠をお示しくださいますか。
弊事務所の業務上、「相続」のワードは含まれているため、そこから「F税理士法人」が表示されることはあるかと思います。
ただ、他の2つについてはかすりもしないのですが、貴殿の断定には何かしら根拠があるのでしょうか。
「たいへん遺憾なものであり、かつ企業倫理にもとるもの」というのは、いわれ無き断定的な糾弾をされている方かと思います。
貴殿からの回答は、今後の弊事務所Web運営に活かすことを目的としております。
回答に対し、何かしらこちらからアクションを起こすようなことは想定しておりません。
ただ純粋に知りたいだけなのです。
狭い業界内でお互いに足を引っ張り合う様な行為に興味はございませんし、誰も得にもならないと思うのですが。。。
今週中にはご回答をお願いいたします。
お忙しいところ恐れ入ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
梅田中央税理士事務所 塚本晃行
2時間考えて、送ったメールです。
毅然とした文面にしましたが、思うのですが。。。のように、やんわりした印象ももたせてみました。
すると、
即、謝罪
ものの10分ほどで返信をいただけました。ほんとうに誠実な方で良かった。
愛社精神が溢れる実直な青年を想像します。
梅田中央税理士事務所
塚本晃行さま
お世話になっております。
このたびはぶしつけな内容のお問い合わせをしてしまい、たいへん申し訳ありません。
本件につきまして、他社のみなさまにもお知らせさせていただいておりますが、
どうも、御社の運用していたキーワードの中に、「相続税」「税理士」といった一般的な用語がありそれが弊社の社名と「部分一致」して表示されてしまったようです。
webの広告運用を担当している業者から、弊社の社名キーワードを買っている「可能性がある」というところを、私の勘違いで、断定的な文面をお送りしてしまいました。
お気持ちを害してしまい、たいへん恐縮です。
すでにweb広告の運用をされていないということですので、不要ですが、まだ運用中ということであれば、「F税理士法人」「株式会社F」「Fグループ」を「除外キーワード」に設定していただくと、このような事態は、解消されるようです。
このたびはご迷惑おかけしました。よろしくお願いいたします。
F税理士法人
○○
ちゃんと伝わってホントに良かった。
ネタにする宣言をして終局
その後、何とかこの経験をプラスに捉えられないか、と思いました。
で、もう「ネタ」にしてしまって、昇華させよう!と考えて送った最後のメールがこれです。
○○さま
さっそくのご回答ありがとうございます。
貴殿の勘違いであったとのこと、了解いたしました。
Web広告をするとこういうことがあるのですね。
ひとりでやっているものですから、勉強になります。
今回の件は人生のネタにして昇華することにいたします。
どうぞ宜しくお願いします。
梅田中央税理士事務所 塚本
その後、返信はありませんでしたので、ご了解いただけたものと思います。
良いことも教えてもらえた
除外キーワードに競合他社名を入れると良い
確かに私の経験不足からキーワード選定を広くしすぎていて、そういった疑いを掛けられたのでしょう。そこは十分に反省する余地があります。
次回、リスティング広告をするときは、忘れずに競合他社さまの固有名詞を「除外キーワード」選定しようと思います。
ちなみに「梅田中央税理士事務所」でgoogle検索すると、他社様の広告は出てきません。
私のホームページが出てくるだけです。
これはきっと、他社様がきちんと除外キーワード選定をしてくれているのかと。
Web運営のエチケットのようなものなのでしょう。
「梅田中央税理士事務所 相続」で検索すると、広告は出てきますが。。
弁護士さんの(非公式)見解
せっかくですので弁護士さんにも聞いてみました。
これも士業が集まっている強みです。
・最初のメールは「名誉毀損」には該当しない。
⇒直接言ってきてるだけだから。最初のメールの内容を他に吹聴するなどし、こちらの評判を下げるなどした場合は名誉毀損になる。
・最初のメールの私の精神的苦痛による慰謝料請求は、まぁ、出来なくはないけど。そんなことしないでしょ。・・・はい。
ただのヨタ話ですよ、念のため。
まとめ
今回わかったこと・・・
・ネット広告では思わぬクレームがある
・気にしない強心臓も大事
・エチケットとして除外キーワードに競合他社を入れる
・きちんとした言葉遣いでお互いお話すれば、ちゃんと分かり合える
・・・これが、ドロヘdリスティング広告!
しばらくはブログ記事更新を優先します。
○○さん、ありがとうございました!