今回は、相続税を実際に「支払う」、ということについて解説いたします。
そんなの簡単じゃないか、というかたは読み飛ばしてください。
持ち家やマイカーがあって、固定資産税や自動車税を自分で支払った経験がある方は何となく分かるかと。
ただそれでも固定資産税などは市町村からの支払い用紙を持って銀行に行くだけですが、相続税の支払い用紙(納付書といいます)は自分で用意しないといけないのです。
先日、お客様から聞かれたのですが、あらためて考えてみると、まとまった金額の税金をどうやって払うのかということについては、経験がない方も多いのでは。案外、自分から「税金を支払う」という行為の機会は無いのかな、と思います。
【税金の】相続する人ごとにこの紙に税金の額を書いて払う【納付書】
相続税の計算手続と遺産の分割が終われば、相続税の金額が相続人ごとに算出されます。あとは、その支払う人ごとにこの紙に記入します。
この黄色とピンク色の紙は、税務署に備え付けのもので、税務署に取りに行かなくてはいけません。貰いに行くのは、全国どこの税務署でも大丈夫です。
税務署に行って、
「○○税務署管轄の相続税の納付書を××枚ください」
といえば印字したものをもらえます。何枚頼んでも無料です。
○○税務署とは、亡くなられた人の住所地を管轄している税務署のことです。
分からなければ、税務署の窓口の人に住所を言えば教えてもらえます。
書き方
3枚複写なので、ボールペンで筆圧強く書いてください。
① 年度 亡くなられた年を和暦(平成・令和)で
② 税目番号 相続税は「050」 ※裏に書いてます
③ 税目 「ソウゾク」と記載
④ 住所 上段 亡くなった人の情報 「被相続人:大阪市北区曽根崎2-12-7 清和梅田ビル10階」
下段 税金支払う人の情報 「相続人:兵庫県芦屋市○○-○ など」
⑤ 電話番号 税金支払う人の電話番号
⑥ 氏名 上段 亡くなった人の情報 「被相続人:梅田 中央」
下段 税金支払う人の情報 「相続人: 梅田 一郎衛門」
フリガナ 税金支払う人の情報「ウメダ イチロウエモン」
⑦ 本税 各人ごとの相続税額
⑧ 合計額 ¥マーク書いて同額
⑨ 納期等の区分 (自)に亡くなられた日「01.06.12」
(至)は空欄のまま
⑩ 申告区分 ④に○
税理士に頼むと同内容のものを出力して渡してもらえる
税理士に頼む場合は、税理士が納付書を用意します。
お客様は納付書を持っていって支払うだけなので、手間は軽減されます。
(システム出力のものは)ゆうちょの窓口では使えないことも
1点、税理士がシステムから出力した納付書の場合は、注意があります。
ゆうちょの窓口ですと、出力した納付書のことを知らない人がいて、たまにですが、受付けてもらえないそうです。特に地方だと。。。
大阪・神戸では今のところ、受付けてもらえなかった、といった声は聞いたことがありません。
大手銀行であれば全国どこでもこの納付書で支払いが可能なようですので、お近くにある場合は、そちらの方が確実でしょう。
税務署の窓口でも支払いOK
税務署の窓口でも税金の支払いを受付けています。
ただし、たいてい不便な場所にあります。
また、ATMも無いのでお金を別途用意しておかないといけません。
クレジットカードでもOK!
クレジットカードでも相続税の支払いが可能です。
こちらは別で記事にする予定ですので、詳細な解説は割愛いたします。
ざっくりいうと、以下のメリットデメリットがあります。
メリット
カードのポイントが溜まる
PCサイトからの支払いが可能(デメリットにも)
いつでも支払いが可能
デメリット
決済手数料が掛かる
PCサイトからで無いと支払えない
上限が1,000万円未満(1回ごとの。手続きを複数回行えば、上限なし)
参考:国税庁HP 現金に納付書を添えて納付